Valentyne Suite (バレンタイン組曲)

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コロシアムの第2作。ジャズロックの名盤としての評価が高いようですが、ジャズロック一筋ではなく、クリームや ツェッペリン に感じられるような、ブルース系のハードロックの色がかなり強いように感じます。

①~④までは典型的なブルースロック。James Litherlandのハスキーなボーカルがよくマッチしてます。Dave Greensladeのハモンドオルガンと合わせて、ロッド・エヴァンス在籍時の ディープ・パープル を思わせます。

そして、タイトル曲の大作⑤「Valentyne Suite」。 これまでのブルースロック調のメロディにビッグバンドを思わせる壮大さとスピード感を加えた 感じです。
①~④でブルースロックを試し、そこにビッグバンドというか、スイングというか、そういったジャズ調の音をぶつけ、その効果を見ようとした作品に感じます。

例えば、ジャズ的なリズムのドラムと、同じくジャズの音色を感じさせるサックスに、Greensladeのハモンドを対決させることで 単なるジャズロックに終わらない"違和感" が感じ取れます。
毎度毎度書いてますが、ハイズマンのドラムは本当に素晴らしい躍動感を生み出します。

⑦「Lost Angel」は、これはこれで素晴らしい曲なんですが、 ライブ盤 の演奏を聴いたあとだったので、迫力の薄さにちょっとガッカリ。
あんだけ凄まじいライブ演奏を聴かされちゃあねぇ。原作がしょぼいなんてことではなくて、ライブ盤がすごすぎるのです。

最後はちょっと否定的なことを書きましたが、総じて良作であることは間違いないです。⑤「Valentyne Suite」のためだけに買っても良いんじゃないかな。





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