Seconds Out (眩惑のスーパー・ライブ)

Seconds Out
"フィル・コリンズとビル・ブラッフォード、夢の共演にして最高の饗宴"

1977年に収録されたジェネシスのライブアルバム。この時、既にバンドの顔であったピーター・ガブリエルは脱退していたため、フィル・コリンズがメイン・ボーカルをとり、サポートドラマーにチェスター・トンプソン、そして「Cinema Show」にはビル・ブラッフォードを起用しています。

聴きどころは、当然「Cinema Show」。Genesisをはじめ、 Brand X 等で活躍するフィル・コリンズと Yes , King Crimson , UK といったプログレのメジャー・バンドで活躍したビル・ブラッフォードの共演とあらば、プログレファンなら大きな期待を寄せることでしょう。事実、ビル・ブラッフォードファンである僕もかなり期待して購入しました。 期待通り、いや期待以上の感動でした。
この曲はガブリエル在籍時の名盤「 Selling England By the Pound 」に収録されている名曲ですが、本ライブ盤の「Cinema Show」は原作を確実に上回っています。

最初はビル・ブラッフォードがドラムを叩き、フィル・コリンズはボーカルに専念。前半はブラッフォードの絶妙な力加減のハイハットと、キレが良く音の高い特徴的なスネアが心地良い。そして中盤、8分の7拍子のインストパートに突入。このパートは原曲でも変則的な拍子が生み出す跳ねるようなリズムと、トニー・バンクスのキーボードが醸しだすファンタジックな音色がなんとも心地良いんですが、ビル・ブラッフォードのスッキリしていて軽いドラミングは良く合います。
インストパートがしばらく経ったところでフィル・コリンズが乱入し、ドラムバトルの展開に。ここの迫力は本当に凄い。打ちひしがれますよ。

この曲でのビル・ブラッフォードの演奏は彼の中でも 最高クラスのプレイ ではないでしょうか。全く文句のつけようがございません。
ジェネシス好きでなくても プログレ好きなら聴いておくべき名演 です。



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