Livestock

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本作はブランドXが77年に発表した作品。
ライブ盤らしいがスタジオ録音も混ざっているらしい。
Brand Xらしい、複雑かつハイテンションな演奏が堪能できる良作です。

Brand Xといえば名手パーシー・ジョーンズに加え、フィル・コリンズが他ではあまり見せないような硬派なドラムを見せていることで人気が高いですが、このアルバムではもう一人参加しているドラマー、ケンウッド・デナードに軍配が上がります。
フィル・コリンズももちろんすごいんですが、このケンウッド・デナードによるアルフォンゾ・ムーゼンばりの重たさとノリの良さを兼ね備えたドラミングが素晴らしすぎます。

ケンウッド・デナードが叩いているのは(1)「Nightmare Patrol」と(5)「Malaga Virgen」ですが、特に(5)「Malaga Virgen」の良さが際立っています。
出だしからノリノリ。グルーブ感とでもいうのでしょうかこういうの。なんか難解な気がするんですがすごくノレるんですよね。

2分すぎたあたりからのパーシー・ジョーンズのグニョングニョンしたプレーもさすが。
そこからギターや鍵盤も入ってきて、鍵盤を中心に超ハイテンションなインタープレイ。この、超絶技巧の応酬による緊張感と疾走感に溢れながらも機械的な正確さと冷淡さも感じさせる演奏はBrand Xの真骨頂ですね。

ジャズ・ロック好きなら聴いて損はない作品でしょう。
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