Love Devotion Surrender (魂の兄弟たち)

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ラテンロックの雄であるカルロス・サンタナとジャズ・ロックを語る上で決して欠かせないジョン・マクフラフリンによる共作。
サポートメンバーも、マイケル・シュリーブやダグ・ローチといったサンタナのメンバー、ビリー・コブハムやヤン・ハマーといったマハヴィシュヌ・オーケストラのメンバーが勢揃い。 オールスターバンド状態 になっています。

この二人、音楽的にはそこまで共通点はないように感じますが、どちらもシュリ・チンモイ(インドの宗教家)に傾倒していたという共通点から、本作のような共演に至ったのでしょうか。
本作は、ジャズ界のカリスマであるジョン・コルトレーンが神に捧げたといわれている作品「至上の愛」にも大きく影響を受けているそうです。

毛色の違うスーパーギタリスト二人の共演なので、大きな期待と不安を持ちながら聴きましたが、 高い期待を上回る素晴らしい作品でした。 作品全般を通して、二人のギターが激しく絡み合います。その上、バックもめちゃくちゃ良い。

③「Live Devine」はマハヴィシュヌ・オーケストラ風の、何となくゴツゴツした曲調。ダグ・ローチのベースラインが凄く格好良い。
この曲調の上でサンタナがギターを奏でる訳ですが、 マハヴィシュヌにはない、そしてサンタナにもない不思議な魅力が溢れています。
サンタナがこういうゴリゴリしたベースラインの上で激しく弾くことってあまりない気がするからかなぁ。

④「Let us Go Into the House of the Lord」はLive Devineとは打って変わって、バックの演奏がサンタナっぽいです。パーカッションが気持ち良いですねー。今度はこの 軽やかなリズムの上でいつものように激しくテクニカルな速弾きで攻めるマクラフリンのギター がまた良いです。

この作品のすぐ後に制作したサンタナの「 Welcome 」でも、ジョン・マクラフリンがゲストとして参加し、緊張感溢れる演奏をしています。
まとめると、サンタナとマハヴィシュヌ・オーケストラのそれぞれの色がうまく融合された名演です。必聴!





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