Rising (虹を翔る覇者)

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レインボーが、"Rainbow"名義で発表した初のアルバム(前作は"Ritchie Blackmore's Rainbow"名義)。ドラムにはコージー・パウエルが加入し、リッチー・ブラックモア、ロニー・ジェイムス・ディオによる ハードロック史上最強の三頭政治 が確立した作品でもあります。

前半の短めの4曲も良いですが、聴くべきは後半2曲。どちらも8分超で、作品として関連しているので実質16分の大作となります。
確か、⑤「Stargazer」は希望を失った奴隷を表現し、その奴隷が⑥「A Light in the Black」で一筋の光明を見出す、みたいな内容です。

まず⑤「Stargazer」。コンセプト通り、全体的に音が暗めで重い。ディオの低音~中高音に至る伸びやかで重さのある歌唱がまさに奴隷の叫びのようです。
⑥「A Light in the Black」は前のStargazerと打って変わってアップテンポな曲。 三頭政治の三人がいかんなく力を発揮した、レインボー史上最高の名曲 です。

ディオは、彼の最大の魅力である中高音域の伸びのあるボーカルを惜しげなく披露。ただ、前の曲では地底からの叫び声のような絶望的な重さがあったんですが、この曲では地上から天に向かって叫ぶような、希望のある激しさがあります。
リッチー。もう彼は言う事無しです。後半のギターなんか、もう本当に感動的。段階的に音の高さと激しさが増されることで、曲にどんどん勢いがつきます。
そしてコージー。彼無くしてこのヘヴィーかつスピード感のあるリズムは生み出せないでしょう。言うなれば、相撲の 曙がウサイン・ボルト並の速さで走ってる 感じ(笑)初っぱなからぶっ飛ばしてます。後半はお約束のツーバス連打が味わえます。クラッシュシンバルも叩きまくるんですが、バスがとにかく激い且つ安定しているので全く耳障りになりません。バランス感もばっちりですね。

まぁ、 ロック好きなら間違いなく一聴に値するアルバム ですね。





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