Fuse

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本作は1980年に発表されたフュージョン作品。多くの名プレイヤーを集めた作品として知られており、名前を挙げるとラリー・コリエル、ジョン・マクラフリン、レニー・ホワイト、スタンリー・クラーク、トニー・ウィリアムス、ジョー・ファレル、ウィル・リーなどなど。。
もうこの豪華な布陣だけで買ってしまう人も少なくないでしょう。
70年代に流行したフュージョンの人気もこの頃には落ち目で、起死回生を狙ってレーベルで仕組んだものだと言われています。
オールスターものはこの前にもArista All Starsや深町純のNew York All Starsが出ており、これらの作品も業界の苦しさからきているのでしょうかねぇ。(おかげでリスナーとしては夢のようなセッションを聴くことができるわけですが・・。皮肉。)

聴きどころは(2)「Waterside」と(6)「Friendship」。
(2)は有名な「モルダウ」を原曲とした曲。ジェレミー・ウォールが奏でるエレクトリック・ピアノの悲しげな旋律がとにかく美しく、ブラジリアンテイストのアレンジもグッド。
後半の場違いな感じのラリー・コリエルのエレキギターソロが存在感あっていいんですよねぇ。それまでのジェレミーのサウンドとはかなり違って激しい感じなんですが、尖りながらもちゃんと曲の中に溶けこませるのはさすがラリー・コリエルといったところ。
続くアコギソロもいいです。

(6)「Friendship」は初期RTFを彷彿とさせるラテン系フュージョンの良曲
トニー・ウィリアムスの小気味よいサンバリズムと、ジョー・ファレルの濁りのない爽やかさと躍動感のあるフルートが素晴らしい。
前半のアコギ(多分ラリー・コリエル)も美しいです。

(2),(6)はさすがの出来ですので、ラテン系フュージョンが好きな方は是非。
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