Head Hunters

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本作は1973年にリリースされた12枚目の作品。
エレピやシンセサイザーを大胆に使ったエレクトリックジャズですが、16ビートを多用したジャズ・ファンクの名演でもあります。

ハンコックのプレイも素晴らしいのですが、それ以上にハービー・メイスンの一糸乱れぬ緻密かつ強烈なファンクビートに耳を奪われてしまいます
自分も趣味程度にドラムをかじっていますが、「こんなふうに叩けたら気持ち良いだろうな〜」、と思ってしまうようなドラム。

全曲素晴らしいですが、圧巻は③「SLY」。場面の展開が目まぐるしい名曲です。
最初はゆっくりとしたリズムのなかで同じキメの繰り返しですが、2分を超えたあたりから様相が一変。ハービー・メイスンとポール・ジャクソンのエレキベースによるアグレッシブな16ビートの上でベニー・モウピンのサックスが乱舞。
5分を超えたあたりからハンコックがエレピで登場。ここのパートは全員の息がぴったりで、なんというか、一個一個の楽器が独立しているとは思えないほどの一体感を醸し出しています
負けじと繰り出すハービー・メイスンの軽快なフィルインも素敵。

本作発表以前にハービー・ハンコックの夢枕に日蓮上人が立ち、「自分の思う通りにやりなさい」みたいなお告げを受け、本作を作ったというなんともスピリチュアルなエピソードもあったりします。

これはフュージョン好きはもとより、ジャンルの好き嫌い問わず聴いてほしい名盤です。必聴。
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