Adonis (アドニス)

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ドイツを代表するシンフォ系バンドAnyone's Daughterの代表作。

1曲目に20分を超える大作「Adonis」を持ってきており、当然ながらこれがこのアルバムの主役。
Part1「Come away」では、ファンタジックなメロディと優美なボーカルに始まり、ギターとシンセが緩やかに絡みます。
曲はゆっくりだが、着実に盛り上がっていきます。このへんの盛り上げセンスはなかなかのもので、聴いてる方もわくわくしてきます。

雷雨のSEとともにPart2「The Disguise」に移行。雰囲気は優雅なPart1とは一転、ハードで躍動感のあるメロディが展開します。しかしながら、全体としての優美さは貫かれおります。

そしてPart3「Adonis」。曲調はPart1の雰囲気に戻ります。シンセによる静かで切ないメロディが印象的。途中から主役はギターに交代し、切ない流れを受けながらも徐々に徐々にテンションを上げていき、中盤で流れの移り変わりを予感させるヘヴィなギターが浮かび上がります。
そして、緊張が十分高まった所で曲展開は完全にヘヴィな方向へ。シンセやベース、ギターにドラムが入り乱れますが、不思議と統制がとれている印象も感じます。計算された混乱とでも言うような感じで安心して聞けます。

そして最終章「The Epitaph」。曲は再び落ち着き、終幕を感じさせる優雅なピアノの音色と美声ボーカルが展開。このパートはこの曲全体に流れる優雅さを最も直接的に醸し出している感じがします。最後はギターが素晴らしい泣きメロを決め、終幕。

いやぁ、よくできた物語を読んだような印象です。ピーター・ガブリエル期のジェネシスを彷彿とさせました。これは間違いなく一級品でしょう。練りに練って作った作品なんだろうな。

②「Blue House」や③「Sally」はこのAdonisのお口直しのような位置づけの曲と感じましたが、④「Anyone's Daughter」は様子が違う。セルフタイトルを持ってきているだけあり、気合を感じます。
内容はAdonisとは全く違う、オルガン主体のジャジーな雰囲気。結構好きです。序盤のクールなオルガン、中盤のハードなギター、なかなか聴き応えありです。

総じて、文句なく名盤。やはりこのグループはすごい。
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