Itoiz

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スペインバスク自治州出身のバンド、Itoizの1stにしてシンフォ系プログレの名盤

スペインといっても同じスペイン出身のTiranaのようにフラメンコの影響を受けた音楽ではなく、初期のジェネシスキャメルを彷彿とさせるシンフォ系バンドの影響が強いように感じます。また、バスクの民族音楽からの影響もあるそうです。歌詞もバスク語だそうな。
バスクの民族音楽はよく知りませんが、聴いた感じは英国フォークの物悲しいボーカルのものがあったりアイルランド民謡のような少し愉快なメロディなものがあったりしました。

この作品は、そんなバスク音楽の物悲しいフォークな要素、イタリアのシンフォプログレのような要素の2つがうまく溶け合っており、哀愁漂う音楽が大好きな自分にはかなりツボでした。

特に⑤「HILZORIⅠ」、⑥「HILZORIⅡ」が名曲。
アコギによる哀しげなイントロ、哀愁メロディをそのまま引き継ぐシンセ、そしてなんといってもボーカルが素晴らしい。
素晴らしいメロディを背後に、暖かくも物悲しげな声で高々と歌いあげられてしまえば、琴線が震えざるを得ません
「HILZORIⅡ」の後半は本当、悶絶モノです。
哀愁溢れるメロディを懸命に歌う感じは、Tai Phongのボーカルとよく似ています。こちらのほうが少し温かみがあるか。

これもさほど表には出ないものの、疑いようのない名盤です。シンフォ好きは必聴です。
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