Garden Shed (ガーデン・シェッド)

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1977年に発表されたプログレッシブ・ロックを代表する傑作中の傑作

1977年といえば、セックスピストルズが1stアルバム「Never Mind the Bollocks」をリリースしたことにも見られるように、音楽シーンの主役が、60年代後半から盛り上がってきたハード・ロックやプログレッシブ・ロックから、パンクという新しい音楽に移行しつつある時代でもあります。

この作品はそんな時代にふさわしい、黄金期のYesやピーター・ガブリエル在籍時のGenesisが志向してきたシンフォニックで壮大かつ緻密なロックの集大成といえるような作品です。

スネアの音なんかはYes期のビル・ブラッフォードそのものですし、哀愁漂う美しいギターはスティーブ・ハケットのそれですが、このバンドがただのYesやGenesisの二番煎じでないことは、③「Three pieces suite」を聴けばすぐにわかるでしょう。

緻密に練られた事を感じさせる構成美、それを実現する演奏能力の高さ、英国らしい独特の哀愁と荘厳さを感じさせるメロディ、すべてが完璧です。
(細かい事を言いますと、曲終了付近で、タム連打の後のハイハットオープンの音がすごいです。いつもここで痺れます。)

正直、この曲はYesの「Close to the Edge」やGenesisの「Supper's Ready」に匹敵する完成度の高さだと思います。いや、まじで。

発表も遅く作品もほとんど残していないので語られることはそこまで多くは無いですが、絶対に聴かねばならない一枚だと確信します。
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