If I could do it all over again I'd do it all over you (キャラヴァン登場)

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概して、洋楽の邦題はダサくなりがちですが、このアルバムも例に漏れません。「キャラヴァン登場」て。他になんかなかったんですかね。しかも登場とか言っときながら1stアルバムじゃないし。1stを手がけたヴァーヴレーベルとの契約が解消し、新たに契約したデラムレーベルから出直しという意味でしょうか。
ただ、 内容は邦題のダサさに反して結構素晴らしいです。

特に⑦「Can't Be Long Now」は キャラバンの中でも屈指の名曲
序盤の嵐の前の静けさのような不気味なパートに始まり、その後に続くキャラバンらしい緊迫感・疾走感・軽快感溢れる演奏は素晴らしいです。
特にこの曲ではリチャード・シンクレアのベースとリチャード・コフランのドラムが聴きどころ。この二人によるリズムは、重量感があるんだけれども疾走感とも違う「妙な軽さ」が特徴的。逆説的ですが、これ以外にうまく表現する言葉が見当たりません。これは、世界広しと言えどキャラバンにしかない魅力であります。この曲では、特にベースが良いかな。

あとは、ジミー・ヘイスティングスのフルートがここでも良い仕事してます。(彼のフルートは4作目「 Waterloo lily (ウォータールー・リリー) 」でも惜しみなく披露されています。)

③「As I Feel Die」の緊迫感、疾走感もかなり良いです。

キャラバンの初期の良作です。 邦題に騙されたと思って聴いてみてください。



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